【夏合宿での安全対策】


 

 新型コロナウイルスの5類移行に伴い、従来通りの活動が少しずつ戻りつつありますが、ラグビー関係者にぜひ知っておいていただきたい情報として、夏合宿を実施する際の注意点をお知らせします。

 

指導者や選手は以下のことを十分に配慮して臨むようにしてください。特に指導者は、選手の安全確保を最優先し指導者の責任のもとで、夏合宿を実施するようにしてください。

 

1. 気温の高くなる時間帯での練習や試合を控えると同時に湿度にも十分注意を払う。暑熱環境に応じて(WBGT値などをもとに)以下の準備をする。

日影にあるベンチに入り、休める場所を確保する

 身体冷却用の氷や水(アイスタオル等)を十分に用意する

 

水だけでなくスポーツドリンク等を飲めるよう準備する

 

2.試合時間や練習時間および内容に十分配慮する(長時間連続する練習・試合の回避および1日の試合数の制限(1試合以内)、練習内容の変更等)。

 

3.疲労度や体調などに十分注意し、常にコンディションチェックを行うように心掛ける(心拍数、体温、体重、汗の出方等)。

 

4.夏合宿に参加するまでに、暑さに十分馴れておく。

 

5.水分の補給を十分にし、適宜休息をとる。ウォーターブレイク(給水)を設けた練習計画とする。

 

6.直射日光に対する対策をとる。

裸体の禁止、風通し・吸汗のよい服装、帽子の着用、日焼け止めクリームの使用等

 

7.医務体制を整備し、合宿地での医療機関を確認する。

医師、看護師、BLSBasic Life Support:一時救命処置)資格保持者のいずれかを常駐させる。

救急病院を確認する。特に夜間は宿直医による対応の可否を確認する。

 

8. 雷には細心の注意を払い、付近で落雷のあった場合はすぐに練習、試合を中止する。

 

9. グラウンド近くに日影があるかを確認し、なければ確保するよう努める。

ベンチを含む十分なスペースにテント等を設置し、日射を遮る。全選手/スタッフが同時に入り、かつ氷や飲料等を置けるスペースを準備。

 

10.人工芝では天然芝よりも表面温度が大幅に高くなるという報告があるので、十分注意を払う。

 

11.近年、スクールや中学生等の若年層、およびクラブでの重症事故の増加が報告されているので関係者は十分注意を払う。前後半1回ずつ、それぞれの半分の時間が経過した頃にウォーターブレイクの時間を設ける。7人制を含めた試合においては、ハーフタイムを延長する。

 

12. 家族の連絡先を用意し、緊急時に連絡できるようにしておく。

 

13. AED、担架などの場所を確認しておく。

 

14.合宿前にEAPEmergency Action Plan:緊急時対応計画)を作成しておく。

EAPとは、事故や災害発生時などの予定外の緊急時に際して、各組織、チームがその場で対応するために予め想定した行動計画のことです。チームラグビー関係者全員が情報を共有し、緊急時対応計画を周知徹底することにより、よりスムーズな対応を図ることが重要です。JRFUでは、EAP作成のためのひな形/テンプレートを用意しています。

 (【夏季の練習・合宿に向けた緊急時対応計画(EAP)作成・AED準備】も参照ください。)

 

日本ラグビーフットボール協会ホームページ 「安全対策」(EAPテンプレートは最下段)