スポーツ中の落雷事故は一定の頻度で発生しており、落雷そのものを防ぐことはできませんが、適切な対応を取ることで防ぐことが可能です 。周囲に遮るもののないグラウンドで行われるラグビー活動においては、急な天候の変化に対して一瞬の判断の遅れが致命的な事態を招きかねません 。ラグビーに関わるすべての関係者は、安全を最優先に考え、落雷のリスクから身を守るために適切な行動をとる必要があります 。 こうした背景から、日本ラグビーフットボール協会(JRFU)は、日々の練習や試合における競技運営の安全を確保するため、新たな内容を盛り込んだ「落雷事故防止ガイドライン」を策定・改訂しましたので参考としてください。
以下に、本ガイドラインより運営や活動において特に留意してほしい重要ポイントを要約して示します。
ガイドラインの3つの柱と重要ポイント
1. 事前計画:EAP(緊急時行動計画)の策定
ラグビー活動中に落雷が予測された場合、迷わず迅速に行動できるよう、事前にEAP(Emergency Action Plan)を決めて共有してください。 EAPを作成する際は、以下の6つの項目を必ず整理・網羅してください 。
① 役割分担: 万が一の事態が発生した際のスタッフの動きを決めておく 。
② 資機材の場所(AED含む): 救護に必要なAEDなどの場所を明確にする 。
③ グラウンド情報: 活動する場所の特性や状況を把握しておく 。
④ 緊急時の連絡先: 119番通報や医療機関などの連絡先をリスト化する 。
⑤ 救急車の進入経路: 救急車がスムーズにグラウンドへ入れるルートを確認しておく 。
⑥ 避難場所: 落雷の危険から身を守れる安全な避難先を定めておく 。
2. 雷活動の予見:気象情報と「雷の兆候」の察知
3. 避難行動:正しい避難場所の選定
近くに安全な避難場所がない場合の緊急措置 開けたグラウンドなどで建物や車両がない場合は、一時的な緊急避難として以下を行い、並行して車両等による迎え(ピックアップ)を要請してください 。
l 5m以上の高い構造物から4m以上離れ、姿勢を低く保つ 。
l 鉄筋コンクリートの電柱や鉄塔の近くでは、約2mの距離を保つ 。
l 電線がある場合は、その真下に入る 。
その他の重要な基準
なお、2025年4月に報道された落雷事故については、スポーツ庁から同年4月11日に以下の事務連絡が発行されています。事故情報につき参考にしてください。
参考情報
・学校の危機管理マニュアル作成の手引き(雷への対応における留意点 P39)
・スポーツ庁 屋外でのサッカー活動中における高校生の落雷事故の発生について
・平成30年7月20日付 文部科学省通知「落雷事故の防止について」
・日本サッカー協会 サッカー活動中における落雷事故防止対策について